家庭の問題で元気のない優。今日もR-spaceでコーヒーとマスターお得意のアップルパイで平日の夜のくつろぎの時間を送っていた。優はスマホを扱いながら職場と家が近いのは良いことだと感じていた。

そこに現れた黒宮 鷺子。彼女の年齢は謎だが、母とは仲良し。地元の不動産屋だそうだが、実際にどこで店を開いているとか、細かいことは知らない。そのブランドで固めた着物や小物を見ればお金持ちであることは簡単にわかる。(年収は3000万円、アパートを2棟もっているらしい。)
黒宮

あら優ちゃん。あら今日は一人なの!? あの彼は仕事なのかしら。

とまた口の悪い鷺子の語り口だ。彼女はいつも勇には厳しくあたる。

黒宮
優ちゃん、まえから言おう言おうとは思っていたけど、なんで前の白木君とはうまくいかなかったのかしらね?私は白木君がお似合いだとおもったのよね。この間偶然彼にあったのよ。もう弁護士として働いているらしいわよ。なんともう外車に乗っていたのよそれが・・・

白木実、優の高校の先輩だ。両親は地元で小さい八百屋を営んでいて両親ともとても良い人である。白木は学生時代から両親を手伝い、奨学金をもらいながら、国立大学に合格し、見事現役で司法試験に合格。優とは大学時代に2年ほど付き合っていた。

黒宮
優ちゃん?ちゃんと聞いている?大事なことだから少しだけ聞いてくれる?白木君まだ優ちゃんのこと思いだすみたいで、私に優ちゃんは元気か、どうしているかとか聞いてきたのよ?まだ気持ちは優ちゃんにある感じね。。。

白木との別れは優の完璧さに若干ストレスを感じて、息苦しさを覚えたからかもしれない。彼は若いころから親を助け、学費も自分で奨学金を受け、塾に行く費用もかけず、大学に合格。大学時代も店で働くことの方が、デートよりも優先、あまりお金のかかるデートはご法度で、いつも安近短で済まされていた。

 

いつもやさしく、つねに紳士的だったが、なんとなく近寄りがたさ、何を考えているのかわからない複雑さがあって、優が頼られることがまったくない関係に不満をもっていたのかもしれない。

彼の奨学金の借り入れは300万円近くになり、遊んでなんかいられないのはよくわかる。でも今はそんな借金なんてなんでもないくらい弁護士で稼いでいるだろう。普通の人が弁護士になるのにはもっといろいろお金を親が払ってくれるのだろうが、彼はすべて自分で、短い時間で、大きな期待を担いながらやってきた。

勇ののんきさ、やる気のなさと比べると、将来の旦那候補としては白木が数十倍頼りになるのは黒宮のおばさんの言う通りかもしれない。

黒宮 鷺子はそっと小さな紙を優に手渡した。
黒宮

優ちゃん。新しい携帯の番号だって。電話してあげれば?スーツ姿の白木君はかっこよかったわよ。

赤池優
おばさん。いつもお節介だわね。でも白木君の頼もしさはやっぱり本当ね。お金にも若いころから真剣に向かい合って、責任を持って。。

黒宮
白木君のご両親は今は八百屋が大きくなってスーパーにして安定したから、白木君の子供には楽に学校に行ってもらえるように、今からいろいろしてあげたいと言っているらしいわよ。なんかNISA?とか贈与とか考えているみたいよ。

どんなことが孫のためにできるのかは今度緑山さんに聞いてみよう。
赤池優
白木君は弁護士ならそんな心配はいらないでしょうに。。でもきっと素敵な女性がもういるんでしょうね~。私にはもったいない。もったいない。

黒宮
ところで勇くんのもとカノの話はしっている?あっ・・・・・

何か鷺子がまずいという顔をした。

赤池優

なになに。どうせ大した話ではないんでしょう?たしか藍ちゃんとかいったけ?なによ教えてよ。おばさん!

黒宮
これは話したら、勇くんにおこられるかもしれないからやめておかないと・・・・ごめんなさい。今日はこれから事務所にいかないと。またね。バイ!

優は欲求不満のまま置き去りにされた。緑山はその様子をにこやかに見ていいた。(続く)

元彼との接点

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